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2023年03月01日
No.10003313

日本オゾン スマホ用ワイヤレス充電器
遊技中に「置くだけ」で急速充電
事前設定もケーブルも不要で充電ニーズに応える

遊技中に「置くだけ」で急速充電
現代人にとって、外出先でのスマホのバッテリー切れは死活問題だ

30歳代のスマートフォン保有率は9割を超えており、もはや現代人の必須アイテム。それだけ多くの人が、外出中にバッテリー残量を気にしているということだ。置くだけで急速充電できる設備の潜在ニーズは高い。

昨年、遊技島の天板(膳板)部分にワイヤレス型のスマホ充電器を設置するホールが一気に増えた。

「島設備のリニューアル工事が多かったのが要因でしょう。特にスマスロ導入で島を刷新するにあたって、膳板部にワイヤレス充電器を設置するスペースが生まれたことで導入に至ったケースが多い」と日本オゾンの細山田暁仁社長は言う。

パチスロ島の場合、天板の幅が狭いとワイヤレス充電器を設置できなかった。そのため、パチスロ島に導入できるタイミングを待っていたホールが少なくなかったということだ。

クレジットカードに内蔵されているチップに影響を及ぼしにくいFOD機能付きという点もZENSの特徴だ


なぜユニットのUSBからの給電では不足なのか。実は、2020年に実施されたある調査によると、普段モバイルバッテリーを持ち歩いている人は37・8%と意外と少ない。「持ち歩いているときの方が多い」を加えても54・8%だ。つまり半数の人はモバイルバッテリーを持ち歩いていないことのほうが多く、おそらく充電用ケーブルも持ち歩いていない。充電用ケーブルがあったとしても、最新のユニットでない場合、出力ワット数が小さく充電には時間がかかる。

そこで日本オゾンがホール業界に提案しているのが、遊技機の下皿の左部分(膳板)へのスマホ用ワイヤレス充電器の設置だ。同社が取り扱うオランダの専業メーカー、ZENS製のワイヤレス充電器は業務用途に耐えられる防水・防塵性能を備え、すでに大手カフェチェーンが導入している。

「最大の特徴は15Wの急速充電という点でしょう。そして事前の設定が不要で、ケーブルをつなぐ必要もなくスマホを置くだけで充電が始まるという手軽さです。対応するスマートフォン機種も非常に多い」(細山田社長)

日本オゾンの細山田暁仁社長


 ある導入店舗では当初はドリンク置き場(コースター)と勘違いする客が散見されたという。店長は「防水性が高いので飲み物をこぼされても安心」と苦笑するが、充電器であることが伝わっていなかったと反省し、説明シールを大きなものに変更しデジタルサイネージでの説明も増やした。その結果、ワイヤレス充電器の利用率は劇的に高まったという。

周辺でワイヤレス充電器を設置しているホールがないため遊技客には周知させる必要がある


部分導入後に全台へと増設したホールもある。このホールはZENSのワイヤレス充電器の性能を高く評価しながらも、遊技客のニーズを図りかねたため、当初はメインの島の40台だけに設置した。利用状況を見ると、USBケーブルから充電する遊技客よりもワイヤレス充電器から充電する遊技客の方が多かったものの、「多くの人が利用している」とは見えなかった。だが、しばらく島端にとどまって一定時間をかけて観察すると、当初の印象よりも利用者が多いことがわかった。

「短時間で充電できるせいか、しばらく置いて充電した後には手元でスマホを操作していたお客様が多かったのです。ワイヤレス充電器のニーズの高さを確信したこのホール様は結局、低貸しコーナーを含めたパチンコ全台に導入しました。これだけが要因とは思いませんが、店舗全体の稼働が上がったので、やはりワイヤレス充電器はお客様から選ばれる要素のひとつなのだと思います」(細山田社長)





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