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2022年10月18日
No.10003063

【特集】人材育成を支援する:フリコユラス
未来を語る店長を育成する
マーケティング~商圏遊技人口予測に基づく戦略立案を学ぶ

未来を語る店長を育成する

店長が「営業目標に達しなかった理由」の説明に多くの時間を費やしている営業会議と、「次月に営業目標を達成する方法と根拠」の説明に多くの時間を費やしている営業会議の、どちらが生産的だろうか?

 今年8月、フリコユラスが支援している西日本のホールのひとつが、約1年をかけて地域5番店(客数シェア)から地域2番店に上り詰めた。店長育成研修を通じて業績向上支援を担当してきた吉田真晃代表に成功要因を尋ねると、「店長が成長したからに他ならない。その結果、営業会議が”未来“を語る場に変わった」と言う。未来を語るとは、どういうことか。

 「ご相談をいただく経営者の方とお話していると、現状の営業会議のありかたに違和感を覚えています。違和感の正体は、多くの時間が目標未達の理由の説明、つまり”過去“の話に費やされていることです。経営者が聞きたいのは、本当は、『何を目標に設定したのか、なぜそれを目標に設定したのか。その目標をどうやって達成するのか』という”未来“の話のはず。弊社は、営業会議がそのような姿になるよう、店長層に市場分析や予測のしかた、戦略立案のしかたを身に着けていただくご支援をしています」(吉田代表)

 研修ではまず店長層に、取り巻くマクロ環境、ミクロ環境に関心を持ってもらい、これを分析しプレイヤー動向の仮説を立てるクセをつけてもらう。円安、エネルギーコスト上昇、輸入品値上げ、食料品値上げ……。これはどういった客層に大きな影響を及ぼしているかと考えを巡らせることで、一例ではあるが、「シニア層」の来店を促進するために、「生活応援フェア」と銘打った「食品」(賞品)品揃えキャンペーンを企画し、会員からその層を抽出しDMを送る、といった施策につなげる。

 フリコユラスが、店長の基本スキルと考えているのは、商圏内遊技人口(着席稼働率をもとにした客数)の予測だ。冒頭のホールの場合、毎月ロールプレイング形式の研修で、競合各店の部門ごとの客数を予測した。競合店は機種導入の判断を誤り、ある部門のお客様の支持を失うこともある。そういったことを含めた微妙な状況変化をキャッチしながら客数予測を繰り返して精度を高めると同時に、「自店舗はどの部門を強化するか」や「目標客数」を設定してもらい、その達成のための戦術を実行していった。その結果の業績向上なのだ。



 「そもそも、店長様がオーナー様に、ある機種を何台買ってほしいと提案するのは、『投資してください』と言っているのと同じ。そこにはエビデンスを添えるべきだと私は思います。未来商圏予測をできるようになった店長様は、『これから2~3カ月の間にA店の○○部門から△人の稼働を切り崩す計画です。そのために私はこの部門を強化していきます』とプレゼンするようになります。それが未来を語る営業会議です」

 吉田代表は、店長層のマーケティング力の強化こそ本質的な営業力強化だと言う。
 「戦略、戦術を決めるにも、店舗のメンバーに目的・目標を説明するにも、マーケティングの裏付けがあることで成果につながるのです」


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