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創立五十周年記念祝賀会を開催|マースグループホールディングス
マースグループホールディングスは9月14日、都内の帝国ホテルで創立五十周年記念祝賀会を開催。取引先企業などから200人以上が集い、同社の50周年を祝った。松波明宏社長は参会者に謝意を示し、「100年企業を目指して成長を続けていく」と力強く語った。
マースグループホールディングスの歴史は1974年9月13日、松波廣和相談役ら4人でマースエンジニアリングを創業したことから始まった。その後、1980年にパチンコホール向けの景品管理システムの販売を開始してパチンコ業界に進出。1993年に株式を店頭登録し、2001年には東証一部(現:プライム市場)に上場。現在ではマースエンジニアリングをはじめとしたグループ12社の企業体に成長している。
この間、1996年に「パーソナルシステム」の販売を開始。1999年に「サイクルカードシステム」でプリペイドシステム事業に参入。さらに「パーソナルPCシステム」(2006年)、「Air紙幣搬送システム」(2008年)など、業界初となるさまざまな製品を開発し、開発型企業としてパチンコホールに製品を提供してきた。
50年にわたる歴史の中では、2000年にICカード・無線タグのRFID事業に参入。2010年には「マースガーデンウッド御殿場」を開業しホテル事業を強化するなど、事業の多角化を推進。2024年3月期決算では、過去最高益を達成した。
祝賀会の冒頭で挨拶に立った松波明宏社長は、2004年の三十周年記念祝賀会の際に社長に就任。その後の20年をこう振り返った。
「就任時は今年と同じように新札への対応があり業績も好調に推移しましたが、その後はリーマンショックや東日本大震災、新型コロナウイルス感染症など、さまざまな苦しい状況に陥りました。そうした状況も皆さまのご支援、ご協力をいただきながら、なんとか乗り越えることができました。今日ご臨席の皆様をはじめ、多くのお取引先の皆様、株主の皆様、社員やそのご家族の皆様のご支援とご理解を賜り、心より感謝申し上げます」
その上で松波社長は、今年10月から50周年の節目と企業のイメージアップを目指して9年ぶりにテレビCMを放映することを報告。CMの中の「世の中にないものを作り続けて半世紀。システムの力で遊びも仕事もスッキリさせる会社」というフレーズを引用して、「創業以来、開発型企業として独創的な発想と技術力で、常にお客様の視点に立った製品づくりを心掛けて参りました。お客様の声を直接うかがい、そのニーズを取り入れたマーケットインのモノづくりに留まらず、常識に捉われない独自の視点で開発するプロダクトアウトの製品づくりを心掛け、業界にない新しい発想のモノづくりに努めて参りました」と創業以来の姿勢を伝えた。
あいさつの最後には「不易流行」という言葉を引用し、「昔から変わらない伝統的なものを守りつつ、時代の変化に応じて新しいものを取り入れ、次の50年である100年企業を目指して成長を続けてまいります」と力強く語った。
乾杯の発声をした東京きらぼしフィナンシャルグループの代表取締役社長グループCEO(兼きらぼし銀行取締役頭取)の渡邊壽信頭取は、「1974年の創業当時から、きらぼし銀行の前身である東京都民銀行の時代から取引を開始させていただき、深いお付き合いをさせていただいている。今日からが創業100年に向けてのスタート。松波社長の卓越したリーダーシップの下、今後ますます成長することを確信している」とあいさつした。
「50年という歳月は決して短くはなかった」
創業者 松波廣和 氏
50年という歳月が長いのか短いのかと思うことがあります。弊社は1974年に設立したわけですが、そのとき私が36歳。今日出席しております仲間3人と、4人で創業いたしました。ちょうど前年の1973年に中東戦争が勃発し石油危機でしたが、以来、山あり谷ありの50年でした。いま私は86歳。記憶力も悪くなり、杖を頼りにしなくてはならない立派な爺さんになりました。考えますと、50年の歳月というのは決して短くはなく、長かったというような気持ちがしております。
私たち創業メンバーの4人は、この祝賀会にお招きをいただいたわけですが、元気に揃って出席できたことがこの上なくありがたく、私自身もみんなも幸せを感じております。これもひとえに、皆様方の弊社への並々ならぬご支援のおかげで、誠にありがたく、御礼申し上げます。
弊社グループ各社には今後、100年企業として事業を継承して発展させていただきたい。すでに51期がスタートしております。どうぞ皆々様方にはマースグループホールディングスに末永く倍旧のお引き立てを賜りますよう、切にお願い申し上げます。
(閉会の辞にて)
文=アミューズメントジャパン編集部
※月刊アミューズメントジャパン2024年11月号に掲載して記事を転載しました。