社会貢献大賞は神遊協
ウクライナ避難民支援を迅速に実施｜パチンコ・パチスロ社会貢献機構

パチンコ・パチスロ社会貢献機構（POSC）は7月20日、第一ホテル東京で第18回社会貢献大賞を開催した。今年は26都府県方面組合が取り組んだ60件の申請の中から10事業を表彰。助成事業では18事業に計3114万円を助成した。

今年で18回目の開催となる社会貢献大賞は、全日本遊技事業協同組合連合会傘下の組合および賛助会員が全国各地で実施している社会貢献活動の中から、特に優れた活動を選定して表彰するもの。

今回大賞を受賞したのは、神奈川県遊技場協同組合の「神奈川県が行うウクライナ避難民支援事業に対する支援」事業。同組合の受賞は3回目だ。

社会貢献賞では、都府県方面部門で愛知県遊技業協同組合の「安全・安心なまちづくりを目的とした継続的な防犯カメラ設置支援」事業、支部組合部門で盛岡遊技業組合青年部会（岩手県）の「子ども食堂への食料品配布支援」事業、組合員ホール部門で新和ホールディングスの「札幌医科大学附属病院に対する教育や医療の支援」事業が最優秀賞を受賞した。

今回からは新たに、長年にわたり地域で社会貢献活動を行っている事業を讃える顕彰事業を実施。、「特別永年活動顕彰（30年以上）」として13事業を、「永年活動顕彰（20年以上）」として11事業を表彰した。

社会貢献大賞
神奈川県遊技場協同組合
「神奈川県が行うウクライナ避難民支援事業に対する支援」事業

2022年2月24日にロシアのウクライナ侵攻が始まり、神奈川県は避難民を支援するため県営住宅100戸を用意するなど受け入れ体制を整えた。この取り組みに対して神遊協は、避難民が入居後すぐに生活できるよう、テーブル、冷蔵庫などの家財用具一式を総額230万円（5部屋分）相当分取り揃えて寄贈。迅速な対応が評価され、受賞につながった。

神奈川県遊協はそれ以降も、ウクライナ避難民への支援活動を実施している。23年6月23日に開催された通常総会では募金活動を実施。8月27日には神奈川県と共催で、ウクライナ避難民に日本文化を体験してもらうパーティーを開催予定だ。このパーティーには既に新聞社からの取材問い合わせが来ているという。

登壇した伊坂重憲理事長は「この支援活動は全国的にも先駆けになった。目録贈呈式の様子はテレビや新聞などで大きく報道され、ウクライナ避難民のことが多くの企業・団体に認知されるきっかけになったのではないかと考えている。今後は就業支援のほか、戦争が終わった際には帰国支援と、最後までこの事業を全うしたい。これからも社会に真に必要とされている社会貢献活動を行い、業界のイメージアップを図りたい」とコメントした。

都府県方面部門
愛知県遊技業協同組合
「安全・安心なまちづくりを目的とした継続的な防犯カメラ設置支援」事業

愛知県では住宅を狙った侵入盗や自動車盗の発生件数が長期にわたり全国ワースト1位であり、児童を狙った事件も多発していた。そのため愛知県遊協は13年から継続して、愛知県警と協力し防犯カメラを県内各地に設置。継続的な活動が遊技施設への信頼につながっていると評価された。

支部組合部門
盛岡遊技業組合青年部会（岩手県）
「子ども食堂への食料品配布支援」事業

コロナ禍により子ども食堂が従来通りに活動できていない状況を受け、ひとり親家庭などへのフードパントリーを実施している3団体に食料品を寄贈。青年部会員が各施設を訪問し、直接食品を手渡した。POSCは「青年部の活動として評価したい」としている。


組合ホール部門
新和ホールディングス
「札幌医科大学附属病院に対する教育や医療の支援」事業

新和ホールディングスは地域医療への支援と地域貢献を目的に、11年から継続して札幌医科大学を支援している。賛助金拠出や医療器具の寄贈のほか、病院内で音楽コンサートなどを実施してきた。22年には新生児ケア用医療ベッド2台と救急医療用ストレッチャー2台、AED1台、歩行補助器1台を寄贈。病院や患者のほか、地元の音楽家の支援にもつながっていると評価された。


助成事業
18事業に3114万円

社会貢献大賞発表後には2023年度助成金贈呈式が行われた。「共同助成」は8件に1370万円、「パチンコ・パチスロ依存問題の予防と解決に取り組む事業・研究への支援」は2件に360万円、「子どもの健全育成と、SDGsの目標のうち『貧困をなくそう』『すべての人に健康と福祉を』『質の高い教育をみんなに』の実現に資する活動への支援」は7件に944万円、「特命助成」には500万円、合計3114万円を助成した。

文＝アミューズメントジャパン編集部