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大賞は佐賀県パチンコ・パチスロ店協同組合
パチンコ・パチスロ社会貢献機構(POSC)は7月25日、優れた社会貢献活動を表彰する式典を都内で開催。大賞に選出した活動の実施者である佐賀県パチンコ・パチスロ店協同組合に、表彰状とトロフィーを贈呈した。
全国のパチンコホールやその組合は、日ごろから種々の社会貢献活動を行っている。POSCはそうした活動のうち、実施者から申請された社会貢献活動を審査。社会的有用性や継続性、波及効果、独創性といった観点から、優れた取り組みを表彰している。
今年で19回目を数える社会貢献大賞には、佐賀県パチンコ・パチスロ店協同組合の「継続した地域に根差した災害支援活動」が選出された。同組合は佐賀県と災害協定を結び、自然災害に備える体制を構築。豪雨被害が予見されたときに傘下ホールの立体駐車場を開放して、地域住民の車両を避難させた。
他方、県内のホール全店では災害ボランティア団体やNPO法人と協業して、防災備蓄品を完備。備蓄食料を新しく入れ替える際に生じるローリングストックを無償で配布している。こうした活動を防災イベントに出展して周知したり、SNSで広く発信したりしたことが評価された。
あいさつに立った新冨和紀理事長は、受賞理由について次のように述べた。
「災害時に駐車場を開放する協定はすでに多くの組合・ホールで締結されています。そうした中で当組合が大賞に選ばれた理由は、実際に災害が発生したときに水没車両の減少に貢献できたためだと思っています。地元紙によると、2021年の豪雨災害時には協定締結前の19年時と比べて、降水量が多かったにもかかわらず、自動車ディーラーへの冠水車両の問い合わせが10分の1、JAF(日本自動車連盟)への救援要請が4分の1になったそうです。山口祥義県知事は記者会見の中で、パチンコホールに対して謝辞を述べられました」
結びには「今後、パチンコホールが地域の防災拠点としての地位を確立して、事件・事故は110番、消防・救急は119番、災害時は777、スリーセブンという認識が広まればいいなと思っています。遊技業界はこれまでも多くの社会貢献をしていますが、なかなか業界の外に伝わらない現状があります。それを解決するウルトラシーにはならないと思いますが、当組合は 22年7月に“遊技業協同組合” から “パチンコ・パチスロ店協同組合”に名称を変更しました。そのおかげで新聞やニュースで取り上げていただいた際に、『この社会貢献はパチンコ業界がやっているんだ』ということが、一般の方にストレートに伝わるようになりました。もしよろしければ、ぜひ皆さんも名称変更を検討されてはいかがでしょうか」と笑いを誘った。
表彰式では大賞以外にも、実施者の区分に応じて最優秀賞と優秀賞が贈られた。それぞれの活動は以下のとおり。いずれも23年1月から12月までに行われたものが審査対象で、申請件数は計57件(都道府県部門=20件、支部組合部門=11件、組合ホール部門=26件)だった。
【都道府県部門 最優秀賞】
・熊本県遊技業協同組合「架空請求詐欺防止対策への支援活動」事業
【同 優秀賞】
・兵庫県遊技業協同組合「障害のある子ども達に夢をあたえる支援」事業
・山口県遊技業協同組合「『闇バイト』加担防止啓発ポスター作製費用の支援」事業
【支部組合部門 最優秀賞】
・岐阜県遊技業協同組合 東濃遊技組合「永年にわたる地域の実情に寄り添った支援活動」事業
【同 優秀賞】
・広島県遊技業協同組合 広島県遊技業防犯協力会連合会・広遊技業防犯協力会「積極的且つ長期的に防犯活動及び暴力追放活動等社会貢献活動を推進」事業
【組合ホール部門 最優秀賞】
・北海道遊技事業協同組合 合田観光商事「授産製品の販売等による持続的な障がい者支援活動」事業
【同 優秀賞】
・秋田県遊技業協同組合 ダイナムグループ「大規模水害に対する多額義援金の寄附と災害復旧ボランティア」事業
・三重県遊技業協同組合 キング観光「地域医療現場への資金支援継続による基金及現場表彰制度の創設について」事業
・宮崎県遊技業協同組合 西の丸「MRI更新クラウドファンディング寄付金」事業
・沖縄県パチンコ・スロット協同組合 サンシャイン「サンシャインゆいま~る(寄付)」事業
文=アミューズメントジャパン編集部