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2022年01月11日
No.10002601

【特集】マンガのチカラに迫る③
マンガで業界の取り組み発信
日工組 パチンコ・パチスロ生活向上委員会

日工組が運営するパチンコ・パチスロ生活向上委員会は昨年4月、公式Webサイトにマンガ「ぱちLOVE!」を掲載した。第1話のタイトルは「パチンコ店のコロナ対策」。なぜ広報活動にマンガを活用したのか。広報委員会ワーキングチームの木村リーダーに話を聞いた。

2020年4月に発足したパチンコ・パチスロ生活向上委員会は、日工組の広報活動名称として、ファンにプロモーションや業界の取り組みを伝えるために立ち上げられた。立ち上げを機に、公式Webサイト、Twitterアカウント、YouTubeチャンネルを開設。これまでには遊タイムや業界が取り組む新型コロナウイルス対策に関する情報を、文字、イラスト、投稿写真、動画で発信してきた。

ここに新たに加わったのが、マンガの「ぱちLOVE!」だ。Webサイトでマンガを始めた理由について、木村リーダーは次のように振り返る。

「パチンコ業界の取り組みをもっと分かりやすく伝えるためです。残念ながら業界の取り組みは、世間的に知られていないことが多い。事実をもっと知ってもらうにはどうすればいいか、もっと分かりやすく伝えるにはどうすればいいかと考え、マンガという手法にたどり着きました」

「ぱちLOVE!」の舞台は、架空のパチンコホール『EVER西浦店』。正社員である主人公の日向まつりが店長や同僚たちと、さまざまな課題を乗り越えていく熱血ストーリーだ。全5話を予定している。

第1話ではパチンコホールのコロナ対策をテーマに物語が進行する。まつりたちの前に現れたのは、手段を問わずに再生回数を稼ごうとする動画クリエイター。業界への偏見を増幅させることで視聴数が伸びると睨み、『EVE R西浦店』がコロナの巣窟であるかのような動画を撮ろうと画策する。

「このストーリーでは、事実と偏見という対立構造をドラマティックに描くことを念頭に置きました。そこから生まれる感情のギャップが大きいほど、読者の正しい理解が深まると考えたためです。関係者の中には制作段階で思わず感情が高ぶった人もいましたね」

パチンコ・パチスロ生活向上委員会が練ったマンガ企画を実際に描いているのは、ゲンダイエージェンシーが運営するポータルサイト「パチ7」でマンガを連載している2人の漫画家。原作担当が「脱サラ回胴漫画家」のだんなくん氏、作画担当が「デザイナーズ・ハイ」のみつや氏で、両名ともにパチンコ業界に詳しい適任者だ。

「1話を作り上げるのにも相応の時間がかかりますが、業界の事実を知ってもらうには見てもらいやすいカタチで発信しなければならない。見せ方の工夫を含め、これからも努力を重ねていきます」


動きと音声付きの
モーションコミックも


全5話まで企画案が進んでいる「ぱちLOVE!」では、動画でもマンガを楽しめるように、第1話のモーションコミックをYouTubeにアップロードした。モーションコミックはマンガのコマ割りやセリフが時間の経過とともに展開し、動きや効果音を加えられる。

「一般的なアニメと同じように、登場キャラクター一人ひとりのボイスを声優さんに担当してもらいました。尺の長さは約15分。マンガでも動画でも見る人の都合に合わせて、選べるようにしています」

パチンコ・パチスロ生活向上委員会は、さまざまな方法で業界への理解を促す情報を発信している。しかしメーカー団体である日工組内でも「果たしてホール様の広報活動領域まで踏み込むべきなのか」と当初は戸惑いの声もあったという。

「業界はそれぞれ単独では成り立ちません。だからこそ業界のイメージアップは、両者が垣根を越えて取り組むべき課題。日工組では榎本善紀理事長や盧昇副理事長、星野歩広報委員長が旗を振り、業界一丸となって正しい情報を発信する機運が高まっています」

誤った認識のせいで起きた緊急事態宣言下のネガティブ報道は、業界に多大なダメージを与えた。この出来事もまた、パチンコ・パチスロ生活向上委員会が正しい情報を発信することを使命と捉える理由の一つになったという。

「あの一件で辛い思いをされたホールスタッフさんはたくさんいたはず。業界の新型コロナウイルス対策を発信してからというもの、Twitterアカウントをフォローしてくださるホールさんや個人の方が増えました。今後も伝えたい情報が正しく分かりやすく多くの人に伝わるように、発信方法を工夫したいですね」

事実を分かりやすく伝えるために取り入れた「ぱちLOVE!」。主人公であるまつりは活躍次第で、日工組の広報活動のイメージキャラクターになるかもしれない。今後の動向に注目だ。



※この記事は『月刊アミューズメントジャパン』(2021年9月号)に掲載したものを転載したものです。


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